冷水シャワー ちめたい

冷水シャワー。もう冬も近いというのに、学会先の広島のホテルで何度も何度も冷水のシャワーを体にぶっかけるる。修行したいんじゃなくて、浴びたいんじゃなくて、かゆみを散らすため。

月曜日からの6日間、蕁麻疹に悩まされ、高熱が出て授業お休みしたり、強いステロイド剤朝夕飲んでいるからぼーっとして仕事が進まなかったり、なにより6日目にして快方に向かわず、夜には赤い蕁麻疹だらけ。塗り薬で引かせても数時間後別の場所にうじゃうじゃと。かかりつけの皮膚科の先生も紹介状書くから大きな病院で精密検査してと。でも学会があるからそれを後回し。

明日は口頭発表。前年も口頭発表した。石井・内藤コンビの表情模倣の研究を学部生と一緒に研究できるんだと自信をもって。そして、今年も。うまく”たてつな”で繋がってくれた後輩コンビの内田・三村が継続して研究成果を出してくれたから。さきほどようやく資料が完成。いつもギリギリ。今回は蕁麻疹もあり、相当つらかったがなんとか。

本日の学会の総会で恩師の先生が名誉会員に推戴された。そのスピーチを心に刻む。真摯な姿勢という意味を実現されている山岸先生から学んできた。最前線の研究というベクトルには私は向くことができない不肖な弟子だったが、だったら私は何に真摯になればいいんだろうと考え続けた一日。

今回の蕁麻疹も、もしかすると日曜日に蒲田で食べたアジが原因かなぁと勝手に思っているけど、ストレスや疲労が原因かもしれない。四十路共働き、実家遠しの環境で、今までどおりに教育も研究も進まず、焦りや疲れやさまざまなものを抱え込んでいて、爆発という形の蕁麻疹かもしれない。だから、この蕁麻疹を区切りにもっと考え直さなきゃいけない時期なんだろうと自分でもそう思う。取捨選択するとか諦めてもう、ってことも何度も頭をよぎっていた。

大学院時代からずっと、研究ができなかった、論文が書けなかった、知的好奇心が欠けていた、学会でも自信がなくて自己嫌悪に苛まれていた私が今ここにいるのは、今だって講義で社会心理学を授業することが苦手で自己嫌悪になる私が教員を続けられるのも、実験が楽しかったからだと思う。試行錯誤のプロセスを、多くの学生を巻き込んでわちゃわちゃして、で、切磋琢磨して一緒に積み上げていくのが楽しかった。そこだけは考え直しちゃいけない。時代錯誤でもね。

今日の山岸先生の真摯ゆえの覚悟のスピーチを忘れるなよ、で、切磋琢磨の環境・機会を提供することを諦めるなよ、私にはそこしかないんだから、と書き残したくてここに。